古高…こいのぼり会計事務所代表。広島愛が強い。
松田…同事務所の社員。古高は大学の先輩でもある。
松田:古高さん、僕来世は野球選手になろうと思ってます。
古高:仕事中に来世の話するなよ。なんで?
松田:大谷選手が10年で約1000億円って聞いて、夢あるなあって。
古高:野球をやると自動で毎年100億もらえるわけじゃないぞ。まずプロになる時点で超狭き門だし、億単位で稼げるのはその中でも一握りしかいないんだから。
松田:毎年1億円でも厳しいのか…。
古高:そらそうよ。それにプロ野球選手は個人事業主で、ほとんどの選手は1年毎に球団と契約をしてるから、年俸が1億円になった翌年に一気に年俸が下がることもある。そうなると次の年は納税だけでもキツいぞ。
松田:あ、そうか。所得税や住民税は前年の収入で決まりますもんね。
古高:そういうこと。年俸1億だと所得税率で45%、住民税で10%だから翌年の納税額は5000万円ぐらいになる。
松田:それで翌年の年俸が半分になったら大ピンチですね。
古高:一応日本プロ野球では「1億超なら40%・1億以下なら25%まで」という年俸の減額制限の規定があるから、「年俸でその年の税金が払えない」ってことはほぼ起きないけど、何にせよ収入が変動しやすい個人事業主の場合は、納税に関してより計画性が求められるな。
松田:分かりました。来世は野球選手じゃなくて、大谷選手になります。
古高:もっと無理や。