古高…こいのぼり会計事務所代表。広島愛が強い。
松田…同事務所の社員。古高は大学の先輩でもある。
(前々回の続き)
古高:収入と所得の違い、分かったか?
松田:はい。収入から必要経費や給与所得控除を引いたものが所得ですね。
古高:左様。
松田:波平さんの相槌!
古高:もっと日々勉強するように。
松田:はい。ちなみに、収入関連の用語だと「手取り」とか「可処分所得」もあるじゃないですか? あれも所得と同じ意味ですか?
古高:それは所得とはまた違う。「手取り」っていうのは文字通り「実際に手に取る金額」、つまり給与から所得税や住民税、社会保険料が引かれた金額のことになる。給料日に松田の口座に入る金額はこれだな。
松田:なるほど。可処分所得とはどう違うんですか?
古高:可処分所得は手取りと基本的に同じ意味よ。経済統計などを扱う際に手取りの意味として使われることが多いな。
松田:へー、可処分所得は統計で使われるんですね。
古高:可処分所得は個人の購買力を測る指標になっているからな。
松田:手元に残るお金が大事ですもんね。
古高:そういうこと。逆に、普段の会話などでは可処分所得じゃなくて手取りが使われることが多いな。
松田:確かに「ウチの旦那の可処分所得が少なくて~」とか聞かないですもんね。
古高:違和感あるわ。
松田:でも僕はあえて会話でも可処分所得を使うことで、経済に詳しい感じを出したいと思います。