
古高…こいのぼり会計事務所代表。広島愛が強い。
松田…同事務所の社員。古高は大学の先輩でもある。
古高:松田、この住宅ローン控除の計算間違ってるぞ。
松田:これね~、日本の税制が分かりづらいんですよ。
古高:まさかの被害者ムーブ。
松田:だって控除の種類で計算が変わるでしょ? 所得控除と税額控除でしたっけ。
古高:そうやな。所得税の計算は、まず「所得金額-所得控除」で「課税所得」を出して、それに税率を掛けたものから「税額控除」を引いて算出する。
松田:ややこしすぎ。
古高:計算方法が違うのはちゃんと理由があるんよ。まず所得控除の方は、基礎控除や社会保険料控除など、生活に根差したものが該当するんやけど、これを税額控除にすると、低所得で税金が少なくて控除しきれないケースが出てくるんよ。
松田:なるほど、確実に恩恵を受けるための所得控除なのか。じゃあ税額控除は?
古高:こっちは住宅ローン控除や配当控除が該当して、特定の行動への税優遇という側面がある。ただこれを所得控除にすると「高所得者ほど控除額がデカくなる」という問題が起きるんよ。例えば控除50万円なら、税率10%の人は5万円の得やけど、税率33%の人は16.5万円の得になるからな。
松田:それは不平等だ。
古高:税の公平性を保つための計算式ということやな。
松田:じゃあ税の公平性を見習って、この計算ミスも公平に連帯責任ってことで…。
古高:すぐ直せ。